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「ふたば系ゆっくりいじめ 130 数は罪 数は暴力 数は罰 上/コメントログ」 傷れいむ頭良すぎだろww -- 2010-08-10 00 01 50 いや、全員ゆっくりにしては頭良すぎなんじゃね?w 初日のミスの原因とか理解できなさそうw -- 2010-09-14 01 13 34
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「ふたば系ゆっくりいじめ 259 れいむのアンラッキーライフ/コメントログ」 取り換え子の話?幸運を呼ぶれいむだからお兄さんは殺さなかったの? -- 2010-07-07 23 52 11 餡子はケーキに使えないからかな? 記憶力悪いのに何故記憶しちゃったのか…それほど強烈だったのか… -- 2010-10-02 22 35 52 虐待じゃなくて怪談話じゃねえか -- 2011-12-29 15 53 07 実はケーキに本当はゆっくりを使用してて ありすの精子餡が混ざってたとかwwwww -- 2012-08-08 11 10 17 前編に出てきたありすがれいむの母親だからじゃないの? ありす種のDNAがれいむに入ってたからとか -- 2012-08-12 07 08 19
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「ふたば系ゆっくりいじめ 620 ゆうかを量産工場/コメントログ」 饅頭のフランケンシュタインかw面白い イメージ的に製造内容が知られたら飼いたい人が激減しそうな気がするなw -- 2010-10-19 23 07 26 なぜこの場面を絵にしたしwww -- 2011-08-17 03 39 34 ゆっくりゆうかはやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ -- 2012-07-28 00 34 26 挿絵で鳥肌たったわグロすぎる -- 2012-12-24 22 06 22 挿絵wwwwwwwwww -- 2013-06-17 15 33 29 8:2でもぱちゅりーが負けるのかwwwww でも見た目は変わらないのか。 ゆうかと思い込んでるクソ饅頭ってムカツクな。 -- 2018-04-12 19 20 00
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「ふたば系ゆっくりいじめ 791 ゆっくり~愛の劇場~/コメントログ」 ……ひどいw -- 2010-08-26 01 11 04 所詮でいぶとばりざじゃあなぁ -- 2010-09-14 21 38 27 青年には是非幸せになってほしいものだ -- 2011-01-10 23 58 01 うん実験作だね 実験という事だから正直な感想を言うけどつまらなかったよ 2回も似たようなつまらん文章を読まされて損したとさえ感じるよ -- 2011-08-25 05 17 57 ↓中学生か?力抜けよ つまらないと言うならば改善点を言ってから不満を言うべきだ これつまんねー、なら小学生でも言える 感想を書く人の最低限の努め、そしてネット上に文章を書き込む時のマナーを考えてから投稿しろうわ俺マジレスきんもー☆ -- 2012-04-06 23 03 59 所詮ゆっくりwww -- 2013-12-19 04 17 12 話自体は詰まらなかったけど、構成アイディアは良いと思うよ。ただ何が言いたかったかがわからない。 「人間の場合・ゆっくりの場合」の2組の話なのか、 「人間と同一視した」というゆっくり1組の話なのか、わかりづらい。 別の作者が書いた、ゆっくり目線(横暴な飼い主から逃げるラブコメ)と人間目線(真実の話)の比較SSがあったな。 ゆっくりの妄想がサイコパス並に記憶捏造されている話で、あれは読んでいてまぁまぁ面白かった。 -- 2018-01-17 06 26 21
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「ふたば系ゆっくりいじめ 114 怨みと罪/コメントログ」 不倫なんてする塵屑はゆっくりに限らず死滅するべき。 -- 2010-08-14 20 32 08 まぁ、同意 この話の結末にもあるとおりに不倫は必ず不幸になる 不倫は文化とか言う糞ゲス共がいるが、それは責任一つ取る気が(取れない)ないくせにいつまでも恋愛(笑)したい、でも家族も欲しいとか言う幼稚園児にも劣る幼稚思考から来ている発言だからな でもゆっくりだと喜劇に見えるw -- 2010-08-15 03 13 45 制裁もちゃんとされているのに・・・なんなの?この心地の悪さ。 まったく救いの無い話だな・・・ -- 2010-08-15 03 21 44 てか途中のまりさ同士で口論訳分かんねーよww -- 2010-09-07 03 31 20 すごい昼メロをまさか饅頭で見ることになるとはwwwww -- 2011-06-04 05 56 26 どろどろして胃がきりきりしそうな昼ドラみたいな内容も ゴミ饅頭だとただのコメディだな。 -- 2011-11-12 02 28 45 うわーん!!途中で訳わからなくなったよお! -- 2012-01-08 00 21 20 哀れというか、むなしいというか・・・(´⊂`) 不倫する奴等が死んでいいわけじゃないと思うけど 不倫は許せんな・・・(´з`) -- 2012-05-20 14 56 54 最後のれいむの行動はなかなかできないことだなレイムは自分から産まれる子はどう育ててもゲスになると悟ったのだろうな -- 2012-07-23 13 07 13 なんか残る感じの終わり方だな、ゲスじゃないれいむは可哀想に・・・ -- 2012-12-13 17 54 10 自然界の多くの動物や鳥ならハーレムを作ったり、毎年のように番を変えたりする。 人間のように一生に1人だけって動物は実は珍しい。 ゆっくりって野生なのに人間と同じ結婚システムというのは何故なんだろう? 傲慢で強欲なゆっくりという種族ならハーレム制度だと思うのに。 -- 2018-01-21 17 46 35
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『幸せ』 制裁 19KB 「幸せ」 ※テンプレです ※現代設定(?)です ※独自設定があります ※心の底から愛されるゆっくりが登場します ※心の底から憎まれるゆっくりが登場します ありすは幸せだった。 今は12月。 冬の最初の氷雨が、夜の街に落ちかかっていた。 野生や野良のゆっくりにとっては、最も厳しい時期である。 だけどありすは、とってもゆっくりしていた。 ありすがいるのは“とかいは”な人間さんのおうちの中。 外の寒さなど微塵も感じさせない暖かさに包まれて、ありすは眠っていた。 その横で、2匹の子ありすたちが、すぅ…すぅ…、と幸せそうな笑顔で愛らしい寝息を立てている。 ありす親子が寝ているのは、ふかふかのベッド。 周りには、室内用遊具や玩具などが転がっている。 どれもゆっくり専用として、特別に作られたものだ。 そして、そんなありすたちの様子を見つめる、1人の人間。 「眠ったか…」 そう言うと、彼は仲良く眠る親子を起こさないように、そっと扉を閉め、部屋から出て行った。 * * * * * * * * * 翌朝、目が覚めた親ありすは子供たちに朝の挨拶をする。 「おはよう、ありすのかわいいおちびちゃんたち。おきるじかんよ」 そう言って優しく子ありすの体を揺する。 しかし、子供たちはまだ眠っていたいようだ。 寝ぼけ眼で母親に抗議する。 「んくぅ…、みゃみゃぁ…ねみゅいよぉ…」 「もうしゅこしだきぇ…、ねかしぇちぇねぇ…」 そんな子供たちにありすは優しく言う。 「こら、おねぼうさんはとかいはじゃないわよ。ゆっくりおきなさい」 すると、 「ゆぅん…、はぁい…」 「ゆっくちおきりゅわ…」 と素直に従う子ありすたち。 本当に“とかいは”な子供たちだ。 そこに、ガチャリと扉の開く音がして、男が部屋に入ってきた。 「起きてるか? 朝ご飯だぞ」 男が手に持っているのは、たくさんのお菓子が盛られた大きなお皿。 「「ゆっゆ~ん!!」」 それを見て、眠そうだった子ありすたちは大喜びだ。 すかさず、親ありすが嗜める。 「おちびちゃんたち、まずはおにいさんにごあいさつするのがさきでしょう? ままといっしょに、とかいはなごあいさつをしましょう」 「「ゆっくちりきゃいしちゃわ!!」」 「おはよう、おにいさん。ゆっくりしていってもいいのよ!」 「「いいにょよ!!」」 元気いっぱいの挨拶をする子ありすたち。 その目の前にお皿が置かれた。 「ああ、ゆっくりしていくよ。今日もいっぱい食べるんだぞ」 男はそう言うと、部屋から出て行った。 早速、優雅な朝食を始めるありす親子。 「さあ、とかいはにいただきましょう」 「「いちゃぢゃきましゅ!!」」 お皿に盛られたお菓子は、クッキーにドーナツと、ありすたちの大好物だ。 「「むーちゃ、むーちゃ…」」 ドーナツを口いっぱいに頬張り、その甘さに顔を綻ばせる子ありすたち。 「「ちあわちぇ~!!」」 その笑顔を見ているだけで、親ありすはこの上なくゆっくりできた。 朝食を終えて、男のいる居間へとやって来た親ありす。 男は新聞を読みながら、コーヒーを飲んでいた。 ポヨン、ポヨンと近づいて、ありすは男に訊く。 「おにいさん、なにかとかいはなことはあったのかしら?」 男は新聞からありすに視線を移し、答えた。 「“とかいは”とは違うが、最近このあたりで、住宅に侵入する野良ゆっくりが増えてるみたいだな」 「まあ、とかいはじゃないわ。こわいわねぇ」 「野良なんかに手出しはさせないから安心しろ。 お前たちも、勝手に外に出たり、窓を開けたりするなよ」 「もちろんよ! とかいはなありすにまかせなさい!」 えっへん、と胸を張るような仕草をするありすに、 男は「そうか」、と答えると新聞をたたみ、席を立った。 もうすぐ出勤の時間だ。 「それじゃあ行ってくる。いい子にしてるんだぞ」 「いってらっしゃい、おにいさん」 「「いってらっちゃい!!」」 男を見送ると、ありすたちはいつものようにお部屋で遊ぶ。 ソフトボールくらいの大きさの子ありすたちにぴったりの、滑り台やジャングルジム。 親ありすはバレーボールくらいの大きさなので、使うことはできなかったが、 子供たちの笑顔で十分すぎるくらいにゆっくりできた。 キャッ、キャッと歓声を上げて跳ね回る子ありすたちの髪の毛は、ふわふわでサラサラだ。 当然、見守る親ありすの髪の毛も。 毎晩、男が丁寧にブラッシングしてくれているおかげである。 美しいのは髪だけではない。 肌も、飾りも、そして瞳にいたるまで、男の念入りな手入れによって最高の状態に保たれていた。 街中をうろつく野良ゆっくりはもちろん、ペットショップ育ちの高級ゆっくりでも振り向かずにはいられないほどの、美ゆっくり。 ありすたちは自分たちのことをそう思っていたし、男もそうだと褒めてくれた。 やがて遊び疲れた子供たちといっしょに、男が用意してくれていた、“とかいは”なランチを食べる。 今日のメニューはバームクーヘンだ。 「ありしゅ、ばーむくーへんしゃん、だーいしゅき!」 「ありしゅも!」 「おぎょうぎよくたべましょうね」 元気良く、けれども口から零さないように上品に食べるありす親子。 とってもおいしい、とってもゆっくりできる。 ありすは幸せだった。 * * * * * * * * * 私はゆっくりを飼っていた。 家族のように可愛がり、ゆっくりも私を心から慕ってくれていた。 私たちは本当に幸せだった。 だが、その幸せは、あの日、壊された。 * * * * * * * * * 夜、帰宅した男を出迎えるありすたち。 「おかえりなさい、おにいさん」 「「おきゃえりなちゃい!!」」 「ただいま」と答えた男は、早速夕食の準備に取り掛かる。 「今日はお前たちの好きなハンバーグだぞ」 「「ゆっゆ~ん!!」」 「おちびちゃんたち、はしたないわよ」 口ではそう言いつつも、ハンバーグと聞いて親ありすも嬉しかった。 「ありしゅたちはほんちょうにちあわちぇだにぇ!」 「とっちぇもゆっきゅりできちぇるにぇ!」 「ええ、ままもほんとうにゆっくりできてるわ」 これは毎日のように、夕食前にありすたちがする会話である。 「今日も一日ゆっくりできた」。 そんな幸せを親子で共有し、明日もゆっくりしようね! と願う。 そしてその会話には、男も常に加わっていた。 料理の下拵えをする手を止めて、ありすたちの所へやって来る。 「今日もゆっくりできたか?」 「ええ、とかいはないちにちだったわ」 「お前たちは幸せか?」 「ええ、とてもしあわせよ。ねぇ、おちびちゃん?」 「「しょうだよ!!」」 「…どれくらい幸せだ?」 「とっても、とってもしあわせだわ。だから…」 「だから…?」 「おにいさんのこと、これからもずっとゆっくりさせてあげるわね!」 「「あげりゅわにぇ!!」」 グチャッ。 妹ありすの体が潰れ、親ありすと姉ありすの顔にカスタードが飛び散った。 ((…え……?)) 笑顔のまま固まるありすたち。 妹ありすがいた所には、1本の腕が垂直に突き立っている。 その腕の持ち主は、 「その言葉を…ずっと…待ってたぞ…!」 冷たい瞳でありすたちを見下ろしていた。 * * * * * * * * * 私はゆっくりを飼っていた。 種類はまりさ。 少し生意気なところもあったが、純粋で心優しいゆっくりだった。 まりさとの想い出はたくさんあるが、それを語るのはよそう。 私が耐えられなくなるからだ。 まりさは家族同然の存在だった、とだけ言っておく。 あの日。 出張から帰った私を待っていたのは、割れた窓ガラス、眠っている野良ゆっくりのありすたち。 そして、額から茎を生やし、黒ずみ小さくなったまりさだった。 「まり…さ…?」 駆け寄る私。 まりさを抱えて、台所へ走る。 大量のオレンジジュースをかけて、必死に呼びかける。 「まりさっ! 目を開けてくれっ! まりさっ…!」 私の出張は3日間だった。 ―襲われてどれくらい経つ? もう手遅れなのか? そんな…! 混乱して、周りの景色がぐらぐらする。 ようやっと、病院へ連絡することを思いつき、電話を手に取ろうとした。 その時、 「…おに…さ…」 まりさが微かな声で、私を呼んだ。 「…! まりさっ! 大丈夫かっ?! 今すぐ病院へ…!」 「おにぃ…さ…、まりさ……もぅ…」 「何言ってるんだ?! 必ず助け…!」 「さいご…、あぇ……よか…」 「止めろっ! 止めてくれ! もう喋らなくていいから…!」 「おね…ぃ…、ありす……ゆるし……げて…」 それがまりさの最後の言葉だった。 瞼を閉じ、動かないまりさ。 その顔は、まるで眠っているかのように穏やかだった。 「…嘘だ……。嘘だろ……? まりさ…? …っ! 目を開けてくれよ!! まりさぁっ…!!」 視界が滲む。 いつの間にか、私の目から涙が溢れ出ていた。 頭では、まりさがもう二度と目を開けないことは分かっていた。 それでも私は、まりさに呼びかけるのを止めなかった。止めることが出来なかった。 まりさを抱きしめ、泣き続けた。 どのくらいの間、そうしていたのか。 まりさを抱きしめたまま、悄然と立ち尽くす私の背後で、気配がした。 私の声で目が覚めたのだろう、大きなありすが台所までやって来たのだ。 そして、ありすは、私に向かって、言った。 「おにいさん、うるさいわよ。 おちびちゃんたちがねているんだから、しずかにしてよね。 あら? そのきたないの、かたづけてくれたのね。 なかなかとかいはなおにいさんね、かんしゃしてあげるわ」 瞬間。 私の心に湧き上がる、一つの感情。 それは殺意。 悲しみに支配されていた私の心を、一気に塗りつぶす。 まりさは『許してあげて』と言った。 だが出来ない、こいつは殺さなければならない。 死んだほうがいい奴というのは、確かにいた。 ―殺してやる、殺してやる、殺してやる…! ―よくもまりさを…! だが、ありすを潰そうと振り上げた私の腕が、止まる。 殺意に染まり切らなかった、最後の心のヒトカケラが、私を制止した。 深く息を吸い、吐く。 私は、体の震えを必死に押さえ、努めて笑顔で、ありすに言った。 「私の飼いゆっくりにならないか?」と。 私の心の最後に残った部分。 それは、殺意すら凍りつかせるほどの『憎悪』。 この場ですぐに潰しても、こいつらは僅かな苦痛だけで楽になる。 それでは駄目だ。 私とまりさが受けた以上の苦しみを与えてやる。 大切なものが奪われる悲しみを教えてやる。 幸せの絶頂から、絶望のどん底に叩き落してやる。 そのために、私は1ヶ月もの間、ありすたちを家に住まわせ、世話をした。 私ができる範囲で、最高の生活を提供した。 ゆっくりは自分がゆっくりしていなければ、相手をゆっくりさせることなど出来ない。 心からゆっくりしたとき、初めて『ゆっくりさせてあげる』と言えるのだ。 今、ありすたちは漸くこの言葉を口にした。 ありすたちの顔、笑顔、幸せそうな笑顔を見るたび、私は唇を噛み締めた。 ありすたちの声、笑い声、幸せそうな笑い声を聞くたび、私は拳を握り締めた。 まりさを殺し、その亡骸も貶めておきながら、私を『ゆっくりさせる』だと? ―どの口がほざくか。 ―ゲスが。 復讐の時間だ。 * * * * * * * * * 渾身の力を込めて振り下ろした腕をどけると、中身がほとんど押し出され、ぺしゃんこになった妹ありすがいた。 飾りは砕け、目玉は飛び出ていたが、それでも表情は残っていた。 全身で幸せを表現しようとした、笑顔の残滓が。 カスタードに塗れた手をタオルで拭こうとして、気付く。 あまりにも強い力で拳を握り締めていたため、手の平には爪が食い込み血が滲んでいた。 だが痛みは感じない。 ありすたちの方を見ると、どうやら思考停止状態のようだ、微動だにしない。 親ありすを、この日のために用意していた水槽の中に放り込み、姉ありすは放置して、台所に道具を取りに行く。 先ほどまでの賑やかさから一転した、重苦しい静けさが心地良い。 最初に静寂を破ったのは親ありすだった。 私が戻ると、放心状態から回復したらしく、水槽の中でキョロキョロしていた。 どうやら妹ありすを探しているようだ。 私に気付いたありすが訊いてくる。 「ゆ…? おにいさん…? ありすのおちびちゃんがひとりみあたらないの…? しらないかしら…? それにこのがらすさんは…?」 目の前で潰して、死骸もそのまま、自分の顔にはカスタードまでかかっているというのに、現実が理解できていない。 あるいは、心の防御機構とやらが働いているのだろうか。 ―では、教えてやろう。 私は、カーペットにめり込んだ妹ありすの皮を剥ぎ取り、水槽に貼り付けた。 ニチャアッ、とカスタードが接着剤の役割を果たし、妹ありすの皮は固定される。 虚ろな眼窩が、水槽の中の親ありすを見つめるように。 「え…? なあに、おにいさん…? なんなの、これ…?」 ―ああ、そうか。 ―飾りがないと駄目だったな。 私は、妹ありすの砕けたカチューシャの中から一番大きな欠片を拾い、 残骸の上にくっつけてやった。 今の今まで、愛くるしい笑顔を振りまいていたお前のおちびちゃんと、感動のご対面だ。 「……ゆ…? ……ゆぎゃああああああああああああ!!!」 ―喜んでもらえて何よりだ。 「ゆあああぁぁぁ……! あでぃずのおぢびぢゃんがぁぁぁ……」 泣き叫ぶありす。 必死な目で私に助けを求める。 「おにいざんんんんん…! はやぐ…、はやぐあでぃずのおぢびぢゃんをだずげでぇぇぇ…!」 ―この期に及んで幻想に縋るか。 私は答えてやった。 「お前の子供を潰したのは私だぞ、ありす」 そう言って、私は水槽から子ありすの皮を剥がすと、飾りをつけたまま引き裂いた。 「ほら、これで諦めがついただろ?」 たっぷり10秒ほど沈黙して、ありすは先ほどとは比べ物にならない叫び声を上げた。 「どぼじでぇえええええ?! どぼじでごんなごどずるのぉおおおおおおおおお?!」 ―おいおい、あまり大声を出すなよ。 ―“とかいは”じゃないぞ? 私はありすの叫びを無視して、姉ありすを摘み上げる。 母親の悲鳴で、我に返っていたようだ。 現状も認識できているのだろう、私が触るとブルブルと震えていた。 「ありしゅのいもうちょがぁぁぁ…。どうちてぇぇぇ…。」 大きな瞳からポロポロと涙を零し、妹の死を悼むありす。 だが直に、妹を心から羨むことになるだろう。 私は姉ありすを、台所から持ってきたまな板の上に乗せた。 途端にありすが絶叫する。 「もうやめでぇえ!! あでぃずのどがいばなおぢびぢゃんをいじめないでぇええ!!!」 一方の姉ありすは、恐怖のあまり硬直して、逃げようともしない。 私はそんな姉ありすの緊張を解いてやるため、お話をしてやった。 夜眠る前に、私が読んでやった絵本に出てくるような、獣の話。 それは即ち、まりさを犯し殺し、この家に居ついたありすの話。 とどのつまりは、犬畜生にも劣る親の所業と、自分の出生の話。 全てを聞いた姉ありすは、 「ゆ、ゆ、ゆ……」 と繰り返すばかり。 私はそっと囁いてやった。 「…だから、お前も“れいぱー”なんだよ、ありす」 「いやぁ……いや…、いやぁ…! ありしゅはれいぱーにゃんかじゃにゃいぃいいいいい…!」 「ぞうよっ! あでぃずも、あでぃずのおぢびぢゃんも、りっばなどがいばよぉおおおおおっ…!!」 憤怒の形相で、水槽に体当たりを繰り返すありす。 私がこんなことをする理由が分かったことで、全身から殺意が溢れている。 ―硬化テクタイト複合の強化ガラスでできた水槽だ。 ―傷も付かんよ。 私は無駄な努力を続けるありすを一瞥して、姉ありすに訊いた。 「お前は本当に“れいぱー”じゃないのか?」 親の声に励まされ、多少はショックから立ち直ったのか、姉ありすは私の目を見て答えた。 「…しょうよ…! ありしゅはれいぱーにゃんかじゃにゃいわ…! みゃみゃとおにゃじ、りっぱにゃときゃいはよ…!!」 「そうか、ではその証を見せて貰おう」 私は姉ありすの後頭部をそっと掴むと、顎の下辺りをまな板に擦り付けるように振動させた。 「ゆっ?! ゆゆっゆっゆぅぅぅぅぅ…! やっ、やめちぇえぇええぇぇぇ…!!」 潰されると思ったのか、必死に抵抗する姉ありす。 しかし、次第にその瞼がトロンと下がり、悲鳴も嬌声へと変わっていった。 「ゆっ…ゆふぅ…みゃみゃぁ…ありしゅ…にゃんだか…ゆっ…へんにゃにょぉ…」 いったん動きを止めて、姉ありすの様子を見る。 全身からぬらぬらとした分泌液が噴出し、生殖器が隆起していた。 再び振動を与える。 「ゆっ…ゆぁぁぁあぁぁあああ…! み…みにゃいでぇぇぇぇえええ…!」 白く透き通るようだった肌は、羞恥と興奮で真っ赤に上気し、瞳も潤んでいた。 そんな姿を見られたくないと必死に懇願するが、私は止めない。 未知の快感が波となって押し寄せ、姉ありすの精神は限界のようだ。 そしてついに、 「ゆぅぅぅぅうううううう…! しゅっ…、しゅっき…!」 「やっぱり“れいぱー”だったじゃないか」 シャキン。 絶頂に達する直前、私は手にしていた鋏で、姉ありすの生殖器を根元から切断した。 円形の切断面から、ビュッ、ビュッとカスタードが発射された。 姉ありすより先に、水槽の中のありすが悲鳴をあげる。 「……べにべにが!! あでぃずのおぢびぢゃんのどがいばなべにべにがあぁぁぁぁ!!!」 一拍遅れて、姉ありすも自分の体の一部が切り取られたことに気付き、叫ぶ。 「ゆ…ゆびゃぁああああああああああ! かえぢでっ…かえぢでよぉぉぉおおおおお!!!」 私はそんな2匹に見せつけるように、1ミリ刻みで、姉ありすの生殖器を細切れにした。 姉ありすは、最も大切な部位を永久に失った。 「「ゆぎゅぅぁぁぁぁぁあああぁあぁぁぁあああああっ!!!」」 ―まだ始まったばかりだというのに、そんなに興奮するとは、はしたないぞ。 私は鋏を置いて、スプーンを手に取った。 狙うのは、涙を滝のように流す、姉ありすの青く輝く大きな瞳。 まずは右目からだ。 グリュン、ブチィ。 続いて左目。 グリュン、ブチィ。 「ゆぎょぉぉぉおおおお…!!!」 「おぢびぢゃんのぎれいなおべべがぁあああああああああ…!!!」 私の手の中には、サファイアのように青い瞳が2つ。 一気に握り潰す。 ムリュン、と指の間からはみ出てくる、割れてくすんだ宝石。 「いやぁああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ…!」 親の絶叫で、自分の目が二度と戻らぬことを悟った姉ありすは、呟き続ける。 「みえにゃい……にゃんにも、みえにゃいよぉ……。みゃみゃぁ……どきょぉ…?」 次はその舌だ。 スプーンから鋏に持ち替えて、姉ありすの口をこじ開ける。 「ひゃべちぇえええええええ…! ひびゃあああああああああ…!」 死に物狂いで、口を閉じようとする姉ありす。 だが人間の力に敵うはずもない。 口の中に鋏を捻じ込み、標的を捉える。 ジョキン。 「んぶぅぅぅううううう…! ふぶぅぅぅぅぅううううううううう…!」 「ああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…!!!」 ―良かったな、ありす。 ―これでもう、お前は獲物を犯すことも、品定めすることも、“とかいは”を連発して馬鹿をアピールすることも出来なくなったぞ。 “れいぱー”ではないが、それ以上に醜悪で無様な姿となった姉ありす。 カスタードを吐かれては困るので、私は姉ありすから奪ったものを全て、口の中に返してやった。 ついでに、妹の死骸も。 「ふぐっ…!」 そのまま姉ありすを持ち上げようとするが、上手くいかない。 今や姉ありすの全身はヌルヌルとした粘液に包まれており、何度やっても滑ってしまう。 リンスまでしてやった髪の毛も、例外ではなかった。 仕方がないので、私は右手の親指と人差し指を、それぞれ右と左の眼窩に突っ込んだ。 姉ありすは、目を抉られ、口を塞がれているので、ビクンビクンと震えることでしか、反抗の意志を表せない。 私はそんな姉ありすを、ミキサーの中に入れた。 サクッ、とミキサーの刃に突き刺さる姉ありす。 水槽の前に、ミキサーを置く。 「さあ、おちびちゃんとのお別れだ」 しかし、ありすは水槽の中で俯き、うわ言をひたすら繰り返すのみ。 「聞いてるのか、ゲスがァ?!」 私は怒鳴り、水槽を殴りつけた。 ピキ、と音がして、ガラスに亀裂が走る。 やっと顔を上げるありす。 ミキサーを見て、 「あああぁぁぁ…」 と、力なく声を漏らす。 私はありすに問うた。 「大切な家族を殺されるのは、悲しいだろう?」 ありすは答えない。 私は続ける。 「大切な家族を殺した私が、憎いだろう?」 ありすは、私の顔を見つめていた。 ―お前は本当に、私がゆっくりしていると思っていたのか? ―何故、理解できなかった? ―何故、見ようとしなかった? ―あの時、私は、今のお前と同じ顔をしていたんだぞ? 私は、ミキサーのスイッチを入れた。 * * * * * * * * * どのくらい経ったのだろうか。 ミキサーの中の子供たちを見つめて、ありすは言った。 「がえじでぇ……。あでぃずの…がわいいおぢびぢゃんを…がえじでよぉ…」 「ああ、いいぞ。お望みどおり返してやる」 私は水槽の中のありすに、ミキサーの中身をかけてやった。 ドロドロのカスタードを全身に浴びるありす。 「どうした? 『きたない』な、ありす」 私は包丁を振り下ろした。 * * * * * * * * * 全てを終えて、男は立ち上がると、覚束ない足取りで居間へと向かった。 テーブルの上には写真が飾ってあった。 切り取られた時間の中で微笑む、男とまりさ。 ―あいつらは、この写真にすら気付かなかったな…。 男は写真を手に取った。 ―まりさ…。 まりさの笑顔を胸に抱き、男はいつまでも泣き続けた。 * * * * * * * * * まりさが伝えたかった最後の言葉。 「おねがいだよ、おにいさん。ありすのことをゆるしてあげて。 おにいさんとおわかれするのはかなしいよ。 でも、まりさはおにいさんに、ゆっくりしてほしいよ。 だいすきなおにいさん。ずっとずっと、ゆっくりしていってね…!」 まりさの最後の願いが叶うことはなかった。 (了) あとがき 最後までお付き合いいただきありがとうございます。 テンプレは奥が深いということを思い知らされました。 書いたもの 『ふたば系ゆっくりいじめ 392 お前たちに明日はない』 『ふたば系ゆっくりいじめ 411 明日に向って飛べ!』 挿絵 by儚いあき トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る あのまりさの写真にすら気づかないなどゲスにも程があるわクソレイパーども -- 2018-06-30 09 43 41 硬化テクタイト複合の強化ガラスにヒビ入れるおにいさんつえー -- 2014-05-29 23 49 14 感動した少し泣いた、れいぱー死ねこのゲス -- 2013-05-20 20 44 49 みんな!ゆっくりしてよー! あと、おやすみん(-ω-)zzzもみもみしちゃい ジュルリ -- 2012-06-17 01 05 17 ↓x8作中お兄さんの趣味とお前の趣味に何の関係も無いよね。 ゆっくりにも劣る発言は控えてくれたまえ。 -- 2012-06-04 18 23 09 制裁の有無をきめるんじゃねえyo このアンチが!知的障害はお前だyo -- 2011-09-04 11 12 58 ↓×6家族同然ってことはゆっくりでも犬でも家族なんじゃないか? それを殺されて復習しないやつがいるか!家族殺されてもお前はかなしくないのか?あぁ? -- 2011-09-04 11 11 40 ↓×5 まったくだ。こいつにはまりさを亡くしたお兄さんの気持ちを全然理解してない。まさに氏ねだな。 -- 2011-01-13 01 09 22 ↓↓↓↓差別主義の嗜好押し付け野郎は〇ね -- 2011-01-13 00 52 44 ↓3番目がゲスだろyo。少なくとも自分の家族同然に思ってる動物死んだら普通に泣ける自信が有るZE (っつても犬とかだけどyo-。) -- 2010-11-22 03 16 43 ↓↓こいつには理解力ってものが無いな。お前みたいな馬鹿は○ね。 -- 2010-11-21 10 25 49 ↓お前がゲスだろ。 -- 2010-11-02 00 10 08 いちばんのゲスはこの人間だな 虐待が好きでやってるならいいのだが まりさごときの復讐の為とかもう知的障害者かと ありすの復讐の為にれいむ・まりさへの制裁は有りだが れいむ・まりさの復讐の為にありすへの制裁は無し -- 2010-11-01 00 51 04 悲しい話だ -- 2010-10-14 23 31 30 結局、ありす達は自分だけがゆっくりしてた訳か…<写真気付かず お兄さんにはこれから幸せになってほしいのぜ -- 2010-10-10 13 16 37 ゲスは死ね! そういうことですね。 -- 2010-07-24 19 06 55
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●まえがき● 三作目です。 今回も処女作と趣向を変えてみました。 投下しようともたもたしてたらD・Oさんが先に同題名でこれより面白い作品を投下。 さらにHENTAIさんも診療所ネタ投下、スレでは徒然さんがピアスネタ……。ううーん。 よってネタかぶり&超つまらないですが書いちゃったんで投下します。お許しください。 胴付き希少種出ます。漢字で話します。 都合のいい俺設定も入ってるかもです。 しっかり狐あき品質です。短いです。面白くはないです。 それでもいいよという方は下にお進みください。 狐あき ● ● ● 私は開業医。 と言っても、私の病院はゆっくり専用病院「ゆっくりにっく」である。 ちなみに、以前友人に「『ゆっくり』と『クリニック』をかけたのは良いけど、かぶりすぎて解りづらい。」 と言われた。そんなことないと思う。 電話番号は「8929」にした。(8→ゆっ、9→くり、2→にっ、9→く) ちなみに、以前友人に「『ゆっくりにっく』を無理に数字化したんだろうけど、どっちかというと『焼き肉』。」 と言われた。そんなことないと思う。 大体私が「8」を「ゆっ」と設定したのはキーボードの8のキーが平仮名の「ゆ」のキーだからだ。 じゃあ逆に聞くが、なぜ「9」が「き」になるのだ。ばーか。お前なんか嫌いだ。 おっと、話が逸れてしまった。というか逸れるほど話をしてなかった。ごめん。 ゆっくりにっくには、私と、金バッジ胴付きのえーりんが勤めている。(まあ、事務の娘とかもいるけどね。) 金バッジは、申請しに加工所付属検定所に行ったその日にもらえた。優秀である。今度プラチナにでも挑戦させようか。(金が貯まったら) そんな我々の病院には、様々な症状のゆっくり達がやってくる。大抵は胴付きではあるが、 普通種でも「このままオレンジジュースをかければ万事解決するかわからない」等の理由で連れてこられる。 そのほか定期健診で来院したり、時にはゆっくりだけで助けを求めてくることも。きちんと金さえ払ってくれれば、野良だって診てやる。 ただし、ゆっくりだけで来た場合条件として先に金を確認させてもらう。たとえバッジ付きでも。そういう部分はきちんとしなければ。 その中から例を上げ、業務内容を紹介しよう。 ● ● ● 「す、すんません!!急患なんスけど!!」 勢いよく飛び込んできたドレッドヘアのヤンキー風青年の腕の中には、痙攣して白目をむき、泡状のチョコを噴いているちぇんがいた。 その耳や尻尾にはおびただしい量のアクセサリーがついており、時折じゃらりという音がした。青年も、かなりアクセサリーをつけていた。 ステータス(すばやさとか運の良さとか)でも上がるんだろうか。 「どうしました?」 「いや、なんか、急にこんなんなっちゃってて、あの、あの、…」 「わかりました。ちょうど誰もいませんから、今すぐ診ましょう。えーりん、器具準備して。」 「はい、先生。(何故か敬礼)」 私は青年からちぇんを受け取り、診察台へと運ぶ。 見た感じ、体重も適正程度あるし、毛並みも悪くない銀バッジだ。目立った外傷は無い。あるのはアクセサリーくらいだ。 まあ、飼い主の見た目はあんなんだがきちんと世話しているようなので虐待の線は薄いと思われる。 ―何らかの内科的疾患か急激なストレスによるショック症状だろうか? ある程度の可能性を考えつつ、診察の準備をする。 そして、検温(笑)等を済ませた後、やはりどうしてもアクセサリーが邪魔になった。 「すみません、外しますよ。」 「あっ、はい、どうぞ。」 本来のおかざり以外のアクセサリーを取る……取・・・・・・取ろうした。が。 ―………全部ピアス? そう、両耳あわせて8つ、両尻尾あわせて12個、計20個のアクセサリーは全てピアス型で、それも、人間用の物だった。 結果的に、無数の細い針がちぇんの体の薄い部分を貫いていた。 これでは、20個も取った時には永遠にゆっくりしてしまうかもしれない。というかこれは………… 「先程おっしゃっていましたが、……急に、とはどのような時に症状が出ました?」 「あ、はい、いや、おれ、ちぇんをカッコ良くしようと思って、ピアス増やしてやろうと思って、でも一回に沢山ピアス穴あけたら 痛いし、大変だし、数日置きにちょっとずつ、2、3個づつやってて、んで、今日もやって、全部の穴にピアスつけたら、なんか、こうなっちゃって。」 青年は一言一言確認するかのように切れ切れに説明してくれた。 こうなった原因を。 そもそも、ゆっくりという生き物は生命力は弱くない。外的衝撃や痛みに弱いだけである。中枢餡損傷や出餡多量にならない限りなかなか死なないものだ。 よって、ちょっとくらいの傷であったらオレンジジュースが無くとも、劣悪なる環境下にでもいない限りすぐに再生する。 そう、細い針があけた穴程度なら。 ちぇんにあけられたピアス穴は、新しい穴をあけるのに空けた数日、この間にほぼ再生したと言って間違いないだろう。 あけては塞がり、あけては塞がる。最終的に青年が20回針を刺し終えた時、実質穴は2,3個しかあいていなかっただろう。 ただ、傷は治っても、どうしても毛はすぐには生えてこない。針程度の傷でも、どうしてもちょっとは「はげ」ができてしまうものだ。 ゆ虐愛好家の鬼意参たちの間では針は「餡子が流れ出ずに苦しめられる道具」としてポピュラーである。 また、髪の長い種であれば、禿げが目立つことはほぼ無い。耳のある、ちぇん種であったための悲劇である。 青年は自分がやり慣れているところもあり、はげている部分に狙いを定め、ピアスを刺してしまったのだろう。 今まで数日置きに少しずつされて来た、「いたい、ゆっくりできない」事実をよーく刷り込まれた、「針を刺す」行為が続けざまに20回。 一気にかかった相当なストレス。そこから来るショック症状であった。 また、青年は悪気があって針を刺していたわけではない。それ以外は非常にゆっくりできるおにいさんであったろう。 ゆっくりできるおにいさんの数日置きの奇行、この矛盾も少しずつちぇんのストレスになっていたと思われる。 それが一気に爆発したのだ。 とにかく、このピアスを早急に外さなくてはいけない。しかし、極限状態のちぇんにそれをすれば間違いなくお陀仏だ。 よって、全身麻酔を施し、回復薬を与えながら作業を行うことにした。 「えーりん、ラムネ投与。」 「はい、先生。ラムネ投与します。」 ただのラムネでは眠るだけで痛みに反応してすぐ起きてしまう。なので、麻酔用の、成分の強いラムネを使用する。 ゆっくりは薬品とか使わなくていいので、超ローコストで楽でいい。 さっきからの「にゃ゛っ……にゃ゛っ……にゃ゛っ……」といううめき声はラムネ投与により無くなり、完全な昏睡状態となった。 口付近の泡状の吐チョコをガーゼでふき取り、管を入れ、オレンジジュースを少しずつ与える。多すぎると覚醒してしまい元も子も無いので それぞれの個体で「起きないけれど治療に十分な量」を見極めなければならない。なお、ここまで全てえーりんの作業。 さすが、私のえーりんである。淡々と迅速にそつなくこなしてゆく。 今すぐなでくりまわしてやりたいが、今は当然治療が先である。それくらいの分別はつく。なめるな。 その後は慎重な作業となった。いくら昏睡状態でも針を20本も引き抜けば起きてしまう可能性も無くはない。 一つずつ、丁寧に、かつ素早く取り外していく。 そして、幸い一度も起きることなくピアスを全て外し終えた。ちぇんは穏やかに寝息をたてている。 「あざっす!!ホントあざっっっす!!」 「いえいえ。無事でよかった。まあ、あまりピアスとかつけないようにね。つけるなら、帽子にとか、ストレスにならない所。」 「わかりました!帽子に缶バッジにするっす!!」 勝手にしてくれ。 眠ったままのちぇんと青年を見送ると、すぐにえーりんを褒めまわした。 さすが。すばやい。正確。丁寧。 「はい、先生。」 ……………………ひょっとして、懐かれてないんだろうか。 しかし、日を追うごとに先生の魅力に引き込まれて、そっけない態度でも顔は赤く……みたいな展開を願わせていただこう。 とりあえず、今夜は外食だ。 ● ● ● 数日後、また誰かが駆け込んできた。 「す、すんません!!急患なんスけど!!」 またあの青年だった。ちぇんを見ると、確かに体に直接つけるアクセサリーは無く、帽子に缶バッジが大量についている。 銀バッジを探し出すのに時間がかかる。 症状はと言うと…………両目は飛び出し(左目に至っては完全に取れている)、両耳からチョコを垂れ流し、舌は垂れ、 そしてよく見れば口の下にはぺにぺにがちょい起ちしていた。 「今度はいったいどうしたんです!!」 「あ、はい、いや、おれ、ちぇんにカッコいいバンド聴かせてやろうと思って、ライブ行こうと思って、なら迫力ある最前列がいいと思って、 チケット取って、行って、んで、野外ライブ始まったら急に、なんか、こうなっちゃって。」 「…そのバンドのジャンルは?」 「ガチのヘビメタっす。」 野外じゃアンプの出力凄かったろうな。ヘビメタだし。最前列だし。ぺにぺに起つほどの振動、音で出すとは……。 そりゃそうなるわ!! 「ピアスやめろ」じゃなくてもっと広域にゆっくりの扱いについて注意しとくんだった!!餡子脳すぎだこいつ!! しかもライブ会場からココに運んでくるとは!! その後、治療の甲斐虚しく、残念ながらちぇんは息を引き取った。 ● ● ● ………まあ……死んじゃったけど…… お、おほん!!あー、これが我が「ゆっくりにっく」の業務内容のほんの一部。 ゆっくりの元気が無い時、急に大けがしたとき、 電話番号は「8929(ゆっくりにっく)」 ゆっくりにっくにお越しください。 「はい、先生。」 そこで無機質に返事するんじゃないよ!!かわいいな、もう!! 「はい、先生。」 end- ●あとがき● 矛盾点、こじ付けの多い作品となってしまいました…… そしてなにより、えーりんを全く活かしていない…… これほど胴付きが活かされないSSは逆に珍しくて良いと思います!! そんなわけないですけどね!!!もう嫌!!嫌ァァ!! と、いうわけで未完成書きためSSが残り2本となりました。 構想中ネタも2本あります。 いつまでたっても上手くならないと思いますが、どうぞよろしくおねがいします。 ●過去作● ふたば系ゆっくりいじめ 1177 僕はゲスが嫌いだ ふたば系ゆっくりいじめ 1308 農業に貢献する このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! ◆SS感想掲示板 10作品未満作者用感想スレへ ※書き込む時はSSのタイトルを書いて下さい。 コレをコピーしてから飛びましょう→『ふたば系ゆっくりいじめ 1313 ある開業医の日常』 トップページに戻る
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1129 まりさの思い出/コメントログ」 途中まで、被写体を不幸にするカメラかと思った。木曜の怪談みたいな。 -- 2010-07-19 21 03 28 このまりさ天才だわw ぱちゅも野良なのに賢くて可愛いな これからも、(ゆ虐的な意味で)素敵な思い出さんwを撮ってくれまりさw -- 2010-07-28 04 08 10 ゆっくりが話す近距離かつ同じ目線 人間には難しいな でもこれって、頭の良いゲスと取引して ゲスにカメラセット→街中をローアングルで撮影し放題→桃色の思い出さんは盗撮お兄さんのあまあまと交換 って犯罪の臭いがぷんぷんしてくる -- 2010-09-19 18 00 00 しゃしんにうつるとたましいさんがとられるよ! という噂がゆっくりの間にまことしやかに広がりそうだ -- 2010-12-12 16 06 42 呪われてんじゃねえかってぐらいの不幸の連続w 面白かった! -- 2011-09-28 14 53 39 愛でと虐待のバランスがいいね! -- 2011-10-09 21 30 14 あばばばばっばあばばば -- 2012-09-21 19 32 54 最後のほうぱちゅりーを飼ってあげたお兄さん優しい -- 2017-01-27 17 27 55
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「ふたば系ゆっくりいじめ 801 農業学生とゆっくり01/コメントログ」 ゆっくりを肥料にするSSはよくあるけど、餡子なんか肥料になるのだろうか? -- 2010-07-12 22 36 33 肥料として有用な成分はほぼないんじゃないかな 大体窒素、リン、カリみたいなものが肥料になるわけだしな 餡子なんてただ混ぜようものなら腐敗して植物まで枯らす恐れがあるかも -- 2010-07-29 18 21 44 微生物が分解したら肥料になるだろjk -- 2010-09-01 11 23 19 多糖類は分解し辛いから肥料にならないんじゃね? 燃やして灰を使うのが良さそうな気がする -- 2010-11-07 15 16 30 ゆっくりは不思議生物だからなんとかなるんじゃね? -- 2011-04-07 20 22 07 君達・・・饅頭が生物化して人語を話す世界だぞ? 肥料になるに決まってるだろう -- 2013-04-13 09 15 48 植物の性質もあるしな -- 2013-06-10 00 46 44 三つ下が言ってる通り灰にして使えば結構良さそう -- 2013-09-18 06 48 15 ゆっくりは思い込みのナマモノだよ? 死んだら肥料になると思い込んでいれば肥料になる。 第一、構成組織が饅頭と完全に一致してたら動かないだろ? -- 2018-01-18 21 29 37
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あるてんこの一生 メスブタの群れ 33KB ギャグ 自業自得 希少種 加工場 虐待人間 餡子ンペ09出展作品第4弾です ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※すさまじいまでの希少種優遇あり。 ※絵本あきリスペクト箇所あり。 ※東方キャラとよく似た人物が出ますが関係はありません。 ※メス豚という言葉がゲシュタルト崩壊しています。 ある山のふもとの繁華街の近く。青々とした雑草のしげる平原にその群れはありました。 ごくごく普通の巣穴に、ゆっくりが赤、子ゆっくりあわせても30匹程のこれまたごくごく普通な規模の群れ。 ただひとうだけ他の群れとは違うことがあります。 この群れに住んでいるのはゆっくりてんこのみ。この群れはドMてんこの群れなのです。 「餡子ンペ09」あるてんこの一生 メスブタの群れ 作、長月 ゆっくりてんこ。 一部を除き、超が付くほどドMな希少種で、他のゆっくりが嫌う雑草、虐待おにいさん、加工所、れいぱーをこよなく愛すゆっくり。 あまりに他のゆっくりと違う価値観に「ゆっくりできないやつ」として群れから追放されたり、飼いゆっくりとしても「ドMすぎて気 持ち悪い」と捨てられることも多い種でもあります。 そんなてんこ達が集まって作ったコミュニティ。それがこのてんこの群れなのです。 「てんこってばめすぶたね。」 「あらてんこのおぼうしこそすてきなめすぶただわ。」 意味不明な会話をするてんこ達。しかしこれがてんこ種にとっては当たり前の会話なのです。 てんこにとって、めすぶた、とはゆっくりできるものや肯定的にとらえられるもの全てに使われるもので、極めて汎用性の高い言葉。 ドMてんこのゆ伝子レベルで組み込まれている、ゆっくりありすにとってのとかいはに当たる言葉といえます。 しかしこれはてんこの特性の一部にすぎません。 ここは群れにあるてんこの巣。この巣には胎生にんっしんっをして出産間近なてんこがいます。 今ここで群れに新たな仲間が加わろうとしているのです。 「がんばってね、てんこ。がんばってめすぶたなあかちゃんをうんでね。」 「おさもきてくれたよ。げんきなこぶたちゃんをうんでね。」 励まし続ける長てんこと父てんこ。子供が生まれそうと聞いて長てんこも来てくれました。 「ハアハア、だいじょうぶよ。このていどのしゅつさんぷれい、たえてみせるわ。」 そう答える妊婦てんこ。陣痛で痛いはずなのにやけに嬉しそうなのはきっと我が子が産まれるのが楽しみだからでしょう。そういうことにしておきなさい。 「うまれるぅううう!!!うわれるわぁああああああ!!!!」 いきみ続ける妊婦てんこ。そしてついにその時が訪れました。 すぽーん。 音をたてて妊婦てんこのまむまむから飛び出す赤てんこ。放物線を描いた後見事に着地に成功しました。 「ゆっきゅりいじめちぇっちぇね。」 「ゆっくりいじめてってね!!」 てんこ種特有のごあいさつを両親にする赤てんこ。それに両親がこたえます。 「ゆゆーん。かわいいめすぶたなこぶたちゃんだよ。」 「ほんとうにめすぶたそのものだわ。」 大喜びの両親と長てんこ。すぐさま赤てんこに駆け寄ります。ゆっくりの親愛行動であるすーりすりをするのかと思いきや。 「ゆっくりいじめられてねっ!!」 体当たりで赤てんこをふっとばす両親てんこ。赤てんこは狭い巣の中でピンボール状態で飛んでいきました。 実はこれ、虐められる楽しさを子供に伝える為の行為で、てんこ種だけに見られる誕生後の通過儀礼なのです。 「ゆゆーん。もっちょお、もっとてんきょをいじめちぇにぇえええ!!」 大喜びでもっとして欲しいとおねだりする赤てんこ。すっかりドMの波動に目覚めたようです。 「もちろんよ、おちびちゃん。あんこのずいまでいたぶってあげるからね。」 「めすぶたなおちびちゃんは、ぼろぞうきんになるまでひゃっはーしてあげるわ。」 そういって赤てんこへ体当たりの波状攻撃をかける両親てんこたち。どう見てもDVなのに全員笑顔なのはちょっと異様な光景です。 ゆっくりてんこは死ぬ寸前まで虐められたあと復活すると大きく耐久力がアップするのですが、その本能がさせるのでしょうか。 どちらにしても異常なまでのタフネスと回復力をほこるてんこだからできる行為です。 幸せそうなてんこ一家の声を聞きながらそっと立ち去る長てんこ。家族の団欒の邪魔をしてはいけないと思ったのです。 その後てんこ一家の巣穴からは家族の笑い声と衝突音がずっと絶えませんでした。 巣穴から出た長てんこは群れを巡回し始めました。長の仕事は群れの中のパトロールも入っているからです。 この群れは長老てんこ、長てんこ、幹部てんこというシステムで成り立っていて、長てんこと幹部てんこ数匹が実質的に群れを取り仕 切り、長老てんこはなにか重大な用件があるときのみ登場するようになっています。 群れのある草原と隣にある幻想町公園で思い思いにゆっくりしているてんこ達。基本的に雑草を食べることを好むてんこ達は食事はそ の辺の雑草を食べればいいので狩りをする必要がほとんどありません。一日の大半をドMプレイに費やしています。 あるものはお互いに体当たりしあったり、あるものは枝で突っつきあったり、あるものはメスブタな歌を歌ったりしています。 そんなてんこ達の写真を取ったり、あまあまをあげたりする町の人達。てんこはこの公園の名物なのです。 そんななか公園の湖に浮かぶゆっくりが一匹。水上まりさならぬ水上てんこです。 てんこのおぼうしは、まりさのものと違い浮かぶのには適していないのですが「死と隣り合わせのこのスリルがたまらない。」と一部 のてんこたちに根強い人気があります。 この水上まりさプレイ、一歩間違えば死ぬことになりますが、てんこ達はまったく気にしていません。 ドMに産まれ、ドMに生き、ドMに死ぬことこそがてんこのさだめ。 メスブタに逃走はない。退かぬ、媚びぬ、省みぬ。それがてんこのドM道。 自分達の信念の為なら死すらいとわないその姿勢は感動すら覚えます。ある意味で。 「ゆゆーん。おさ。きょうもめすぶたね。」 「あら、おばちゃん。ゆっくりいじめてってね。」 長てんこに声を掛けたこのゆっくりはおばちゃんてんこ。群れでは長老の次に高齢なてんこでおばちゃんの愛称で親しまれています。 「ふふっ、あのちょうろうにひろわれてきたおちびちゃんがこんなにりっぱなめすぶたになるなんてねぇ。」 「ゆぅ。おばちゃんたら。てんこだっていつまでもこぶたちゃんのままじゃないわ。」 長てんこは赤ゆっくりだった頃、両親をなくしています。 なんでも二匹で水上まりさプレイをしていた途中、突如現れた謎のシャチに乗ったお兄さんが「このメスブタ達をさらえとガイアが俺に囁いている」とさらっていったそうです。 おかげで姉妹もいない長てんこは一人ぼっち。幸い食料は他の大人てんこたちがくれるので飢えることはありませんでしたが寂しくてゆっくりできないことには変わりありません。 世界中の全てに放置プレイされているような孤独。幼い長てんこはいつも親子づれを見て寂しい思いをしました。 そんな長てんこを見かねて長老てんこは養子にしてくれたのです。 長てんこは思います。長老がいたから、長老が自分を放置プレイしなかったからこそ今の自分はある。 その後、長老てんこに長としての教育を施された長てんこはめきめきとリーダーとしての頭角を現し、半年前、当時長をしていていた てんこに代わり長に就任。 現在も我が子同然に育ててもらった恩を返すべく長として職務を遂行する毎日を過ごしています。 「ところでいつもこのへんであそんでるおちびちゃんたちは?きょうはいちどもみてないんだけど。」 「そういえばみないわねぇ。おさもしらないの?」 「まさかまたあそこにいったんじゃ・・・ちょっとつれもどしにいってくるわ。」 ポインと跳ねる長てんこ。行く先はてんこたちの群れがある場所から100メートルほど西にいった場所にある建物。 加工所です。 「うぎゃあああああ!!!じにだぐなぃいいいいいいいい!!!」 「だれかぁああああ!!!までぃささまをたすけるんだぜぇええええ!!!」 今日もゆっくりたちの悲痛な叫びがこだましています。ここは加工所。捕まえたゆっくりたちを処分すべく職員達がトラックから檻に入っているゆっくりを加工所のなかに運び入れている最中です。 それを羨望のまなざしで見つめる二匹の子ゆっくりたち。てんこの群れからぬけだした子てんこたちです。 「ゆゆーん。いいなあ、てんこもはいりたいわ・・・」 「でもてんこたちはいれてくれないよ・・・」 「ゆぅ・・・・」 ため息をつく子てんこ達。基本的に通常種を駆除する為にある加工所へは、希少種であるてんこは入れないのです。 ただでさえ愛護団体の抗議が激しい昨今、何もしていない希少種を殺しでもしたらそれだけで大問題。 ましてや観光スポットになりつつあるこのてんこ群れのゆっくりを駆除したらてんこファン達が暴動を起こしかねません。 「こらっ!!あなたたち!!」 その時子てんこ達の背後から大きな声がしました。おそるおそる振り返ると怒った長てんこが仁王立ち(?)していました。 「ここへきてはだめって、いつもいってるでしょ!!まったく。」 「ゆぅ・・・」 怒られてしょんぼりとする子てんこ達。 「ほらかえるわよ。ここにいたらにんげんさんたちのじゃまになるわ。」 「ゆぅ・・・でも・・・」 子てんこ達は名残惜しそうに加工所のほうをチラチラと見ています。 てんこ達にとって死ぬまで虐めてもらえるという加工所は究極のゆっくりプレイスであり理想郷。 そう簡単にあきらめきれるものではありません。 しょうがないなとため息をつく長てんこ。こうなれば最後の手段です。 「いうこときかないわるいこはめでおにいさんにさらわれちゃうわよ。」 「ゆっ!!めでおにいさん!?」 「そうよ。めすぶたでないわるいてんこはみんな、めでおにいさんにさらわれちゃうのよ。」 明らかに顔色が変わった子てんこたち。顔面蒼白でガクガクと震えています。 「そしていっしょうあまあましかたべられず、いたいいたいこともされないで、ママやパパにもあえないわ。ほらあのしげみのうしろにめでおにいさんがみているわ。わるいおちびちゃんたちをさらいにきたのよ。」 怯える子てんこ達に畳み掛けるように話し続ける長てんこ。当然しげみに愛でお兄さんなんて嘘っぱち。 愛でお兄さんを怖がるてんこ達の習性を利用した子ゆっくりの躾法です。 実際、愛でお兄さんが何も知らずにドMてんこを飼った所、ストレスで死んでしまった例はいくつもあります。 虐められず延々と愛でられ続ける生活にドMなてんこは耐えられなかったのです。 「ほーら、おにいさん。このめすぶたでないおちびちゃんたちをつれていってね。このこたちはおとなのいうことをきかないとってもわるいこたちなんだから。」 「ゆわーん。ごめんなしゃいい!!」 「てんこ、めすぶたになりますぅうう!!だからつれてかないでぇえええ!!!」 恐怖のあまりわんわんと泣き出す子てんこ達。どうやら薬が効きすぎたようです。 「おちびちゃんたちが、いいこぶたちゃんになったから、めでおにいさんはどっかいっちゃったわ。さあかえりましょう。」 「ゆぅ・・・ぐすぅ。」 子てんこ達をなだめながら帰り始める長てんこ達。 長てんこも子ゆっくりの頃、加工所へ行きたいと駄々をこねては、長老てんこに同じことを言われて育ったのです。 歴史は繰り返すものですね。 「そこのくぞてんこどもぉおおおお!!!までぃささまをたすけろぉおおおお!!!」 「おねがいじまずぅううう、てんこさまぁあああ!!でいぶをここからだしてぇえええ!!!」 「はいはい。君達はここでゆっくりしてってね。遠慮しなくていいのよ。」 「「「どぼじでそんなこというのぉおおおおお!!!」」」 野良ゆっくり達の叫びが見事なハーモニーを奏でました。 子てんこ達を無事、両親に送り届けた長てんこ。少し休憩しようと川のほとりで休んでいると 「おさ!!こんなところいたの。さがしたわ。」 「どうしたのてんこ。そんなにあわてて?」 現れたのは群れの幹部てんこでした。なぜかとても慌てています。 「たいへんなのよ。げすまりさが・・・げすまりさたちがきたの!!」 「ゆっ!?ほんとうなの、それは?」 「みんなはさきにいってるわ!!おさもゆっくりしないで、はやく!!」 「わかったわ!!あなたは貯蔵庫からアレをもってきて。」 大急ぎで現場へ向かう長てんこ。幹部てんこたちも貯蔵庫へ向かいます。 「ゆゆーん、あまあましゃんもらったよー。」 そう言いながら飛び跳ねていく赤てんこが一匹。その口には人間から貰ったキャンディーがくわえられています。 雑草の苦味、辛味を一種のSMプレイとして捉えているてんこ種にとってあまあまは価値のないものですが、他のゆっくりとの通貨替わりに使うことができるので巣に貯蔵しておくのです。 「ゆっへっへ。まつんだぜ。そこのちび。」 そこに居たのは明らかに野良らしき数匹のまりさ達でした。赤てんこの持っているキャンディーを下卑た笑いを浮かべながら物欲しそうにしています。 「おまえのようなちびがあまあまをもってるなんてもったいないのぜ。まりささまがもらってやるからありがたくおもうんだぜ。」 リーダーらしきゲスまりさが言いました。それに手下達も続きます。 「いたいめみないうちにわたすんだぜ。」 「まりさたちはさいきょーのせいえいぶたいさんなんだぜ。さからうだけむだなんだぜ。」 「・・・・・・・」 「へっへっへっ。おそろしくてこえもでないんだぜ。」 ゲスまりさは何も言わない赤てんこを怖くて何もいえないと思いました。 しかし実際は違います。 赤てんこの顔に浮かんだのはゲスまりさへの恐怖でもあまあまを取られることへの怒りでもありません。 例えるなら新しいおもちゃを買ってもらったときの子供のような期待と興奮に満ちた表情。 「ゆゆーん。げすまりしゃが・・げすまりしゃがきてくれたよぉおおおお!!!」 「ゆっ!?げすまりさ!?」 「げすまりさ!?どこどこ!?」 それまでおもいおもいにどMプレイにふけっていたてんこ達が一斉に集まり始めました。 ゲスまりさを迎撃する為かと思いきや 「きゃー!!ほんとにげすまりさだわ!!みてみてあのうすぎたないごきぶりみたいなおぼうし!!」 「どぶがわのくさったようなおめめをしているわ!!」 頬を紅潮させながら興奮気味に話すてんこ達。珍獣を見つけた女子高生のノリです。 ちなみにてんこ達に悪気は一切ありません。ただあまりに素直すぎるだけです。 「まちなさい!!そのこをいじめるのならてんこをかわりにいじめなさいっ!!」 「てんこにばかりいいかっこはさせないわ!!やるならこのてんこをいじめてね!!」 「いや、あなたたちではむりよ。ここはこのてんこにまかせてね。」 「てんこをいじめてね。でないとあんたじごくにおちるわよ!!」 「がいあがささやいてるわ!!てんこをいじめろって。」 「てんきょをいじめてくりぇりぇばあまあましゃんをあげるよ!!」 「いまてんこをいじめればこのじゅうえんだまさんをきゃっしゅばっくちゅうよ!!」 どうやらゴキブリ以下のクソ袋に虐められるという行為がドMの琴線に触れたようです。 しかしこれに怒ったのがゲスまりさ達。まあ普通は怒りますよね。 「うがぁあああああ!!!なめるんじゃなんだぜぇえええ!!!」 怒り狂い猛然とてんこ達に襲い掛かるリーダーげすまりさ。手下まりさ達もそれに続きます。 「しぬんだぜっ!!」 「んほぉおお!!もっといじめてねぇえええ!!!」 激しい連続の体当たり攻撃。しかしてんこ達には効いていません。むしろ喜んでいます。 「へっ、いまのうちにほざいてるんだぜ!!あとでないてもしらないのぜ。」 一分後 「へっへっへっ!!そろそろないて、いのちごいをするんだぜ。まあしてもゆるさないのぜ。」 三分後 「ハァハァ、やせがまんはよすんだぜ!!いまならあやまればゆるしてやるんだぜ!!」 五分後 「ぜーぜー・・・いいかげんに・・するんだぜ・・・まいったって・・・いうんだぜ・・」 「もっと、もっとてんこをいじめてねぇええ!!!」 「どぼじでそんなこというのぉおおおお!!!まいったっていっでよぉおおお!!!」 涙目になりながら体当たりを繰り返すリーダーゲスまりさ。子分達はとっくの昔にあきらめているのですが、おそらくもう引っ込みがつかなくなったのでしょう。 ずっと体当たりをし続けたので体中あざだらけ。逆にてんこはつやつやしています。 所詮、子ゆっくりからあまあまをまきあげることしかできないヘタレゲスまりさの集まり。 生まれ持ったうたれ強さに加え、毎日のドMプレイによって耐久力をアップさせているてんこ達には傷ひとつ負わせることができないのです。 そんなボロボロのまりさ達に近づく影がひとつ。ゆっくりありすです。 「ちょっとまりさ、どうなってのよ!!」 眉間にしわを寄せリーダーゲスまりさに詰め寄ります。実はこのありす、リーダーゲスまりさのつがいで、今まで遠くで見ていたので すが、なにやら様子がおかしいので見に来たのです。 「いなかもののてんこをせいさいっしてあまあまをいただくんじゃなかったの?なにやってんのよ!!」 「いやこれはその・・・・だぜ。」 しどろもどろなまりさを罵倒するありす。そしてそれを興味津々で見つめるてんこ達。 「きゃあああああ!!!れいぱーありすよ!!」 「れいぽぅありす。てんこたちをれいぽぅするするつもりね!!」 「ち、ちょっと・・・ありすはれいぱーじゃないわ。とかいはよ!!」 必死に弁解するありす。ちなみにこのありすはれいぱーではなく唯のゲスです。 ですがてんこ達は聞いてません。ゲスありすイコールれいぱーと勘違いしています。 目をキラキラ光らせながらありすへ詰め寄ります。 「うそおっしゃい!!れいぱーはみんなそういうのよ。」 「むれのみんなにはてをださないで!!れいぽぅするならてんこにしてね!!ハァハァ。」 「あなたにはおちびちゃんがいるでしょう。ここはてんこにまかせなさい。だいじょうぶ!!きっといきてかえるから・・・」 「なにひとりでかっこつけてるのよ。てんこもつれていきなさい。しぬときはいっしょだわ。」 「いまてんこをれいぷっぷすればこのじゅうえんだまさんをきゃっしゅばっくちゅうよ!!」 「きゃあああああ!!!なんなのこいつらぁあああ!!!」 ジリジリと寄ってくるてんこ達のプレッシャーに耐えられず、一目散に逃げ出すありす。 それを見て同じく逃げ出す子分のゲスまりさ達。ボロボロのリーダーゲスまりさを置いて。 「まっでぇえええ!!!おいてかないでぇええええ!!!」 「やくにたたないりーだーはそこでしぬんだぜ!!」 「いなかもののまりさとはりこんよ!!」 そう言い残し、リーダーを見捨てわき目も振らずに逃げていきます。所詮ゲス同士の繋がりなどこんなものです。 「ここね。ゲスまりさがいるのは。」 そして長てんこも到着しました。遅れて幹部てんこ達も。てんこ達に囲まれリーダーゲスまりさ涙目です。 「ごべんなさぃいいいい!!!ゆるじでぇええええ!!!」 恥も外聞もなく土下座するまりさ。さっきまでの勢いはどこへいったのやら。 「あんしんして、まりさ。いまきずのてあてをしてあげるから。」 「ゆ!?」 思わぬ長てんこの言葉にまりさはきょとんとしました。 「ふーふー・・もうおってこないのぜ・・・」 「ハァハァ・・・まったくつかえないまりさだったわ。もっととかいはなだーりんをさがさなくちゃ。」 公園から逃げてきた子分ゲスまりさ達とゲスありす。なんとか逃げ切ったと安堵しています。 しかしゲスまりさ達は知りません。自分達が逃げている先は加工所であることに。 「主任、なんか加工所の前に居た野良ゆっくり捕まえたんですけど、どうします?さっきの奴らと一緒に運び入れときましょうか。」 「ああ。そうしておいてくれ。そのほうが俺達の成績にもなるしな。」 「「「だれかたづげでぇええええええ!!!」」」 ゲスまりさ達とゲスありすの叫びが見事なハーモニーを奏でました。 一方そのころてんこ達とリーダーゲスまりさは 「ゆっへっへ。それじゃあもらっていくのぜ。」 「ええ。うちのむれのてんこたちがたくさんいじめてもらったからそのおれいよ。ゆっくりうけとってね。」 ゲスまりさの帽子のなかにはたくさんのあまあまが入っています。先程、幹部てんこたちが貯蔵庫から持ってきたものです。 長てんこは始めから群れのみんながゲスまりさにどうこうされる心配など一切していませんでした。ドMてんこ達のタフネスは尋常で はなく、ドススパークを受けても平気なほど。せいぜい髪の毛がアフロでガングロになるだけです。ましてや普通のゲスまりさでは致 命傷を与えることなど夢のまた夢。 むしろゲスまりさ達が怪我をしないか心配で長てんこたちはやってきたのです。もし、ここの群れのてんこがゲスまりさに怪我をさせ たなんて噂が流れたらもう虐めてもらえなくなってしまいます。 幸いにもゲスまりさのキズは浅く、薬草を張り、あまあまを食べさせたらすぐ元気になりました。食べきれない分はおみあげです。 「またてんこたちをいじめにきてねぇえええ!!」 てんこ達に見送られながらゲスまりさは町のほうへ姿を消しました。 「ゆっへっへ。てんこたちからあまあまをぶんどってやったのぜ!!」 ニヤリと笑うゲスまりさ。全く敵として認識されず、てんこ達の好意でもらったはずがいつのまにやら実力で強奪したことになっています。土下座したことなどきれいさっぱり忘れて。 きっとてんこ達は自分に恐れをなしたからこのあまあまで許しをこうたに違いない。平気そうな顔していたが、内心やせ我慢していた のだ。そうだ。きっとそうなのだ。このまりさ様が最強なのだ。 ポインポインと町の大通りの方へ跳ねていくまりさ。このまりさの巣は山の中にあり、帰るとしたら逆なのですが。 「ゆふふっ、じじいどもをどれいにしてあまあまをたっぷりみつがせるのぜ。」 聞くところによるとてんこ達のあまあまは人間に貢がせているということ。ならば更に強いまりさなら人間どもを奴隷にできるはず。 もうあんな役立たずで薄情な子分やありすはいらない。じじいどもを子分にまりさ様にふさわしいゆっくりプレイスを築いてやろう。 さすが餡子脳。惚れ惚れするほどのバカっぷりです。 そうこう考えてるうちに大通りにでました。歩道を何人かの人間が歩いています。 「おいそこのババア!!!」 まりさ近くに居たは日傘を持った上品なババ・・お姉さんに声をかけました。 まりさは知りませんでした。この年がいもなくフリフリを着ているお姉さんにババアと言うことがどういうことなのかを。 一瞬ピキィと顔をしたババ・・お姉さん。しかし気をとりなおしたようにニコリと笑います。 「ねえババアって誰のことかしら。この若くて少女臭でピチピチなお姉さんに教えて。」 周りの空気がどんどん冷えていきます。しかしまりさは気づきません。 「はあ?ババアはババアなんだぜ。まったくババアだからみみでもとおいのかだぜ。ババアらしくぼけてないであまあま・・・ゆ?」 お姉さんから立ち上る陽炎のようなオーラにやっとまりさも気づきました。そのオーラの正体・・・それは殺気です。 「口のききかたを知らないクソ饅頭にはお仕置きが必要なようね・・・」 そこにはもう先程までの上品な婦人は居ません。般若のような顔をした女王様が立っていました。 ここにきてやっとまりさは悟りました。自分が絶対踏んではいけないトラの尾を踏んでしまったことに。 彼女の名前は八雲 紫。某スキマ妖怪と同じ名前ですが関係ありません。ここは幻想郷ではなく幻想町です。 株式会社ボーダー商事の女社長にして、この幻想町を表と裏で支配する女帝的存在で希代のドSクイーン。 彼女にババアと言って地獄を見なかった者は存在しません。 「ユカァ!!!」 「ゆべしッ!!!」 いきなり日傘で殴られ吹っ飛ぶまりさ。なおも紫社長の攻撃は続きます。 「ユカユカユカユカユカユカユカユカユカユカァ!!!」 「ゆげ・・・やめ・・・・ゆが・・・・・・」 華麗な空中コンボ。まりさにこれ以上ない痛みを与えつつ死なないような日傘のラッシュ。ドSクイーンだからこそできる芸当です。 この通称「ユカユカラッシュ」は全てのドMお兄さんを満足させる程度の能力を持っていると言われています。 もっともまりさはドMでないので死ぬほど痛いだけですが。 「ユカユカユカユカユカ、ユカァーリン(少女臭)よ!!キラッ!!」 コンボ終了でババァーんとジョジョ立ちする紫社長。まるでどこかのマンガの第5部キャラのようです。 なぜかそのあとキラッのポーズまでしています。もっと自分の年を考えるべきなのですが。 「・・・ずーりずり・・ゆ・・ゆっくりしないでにげるよ・・・・。」 紫社長がジョジョ立ちしている間に、ボロボロの体で尺取虫のように逃げようとするまりさでしたが 「ねぎぃ!!!!」 すぐに気づかれ、あにゃるに傘の先端をねじこまれました。 「なに勘違いしているのかしら。まだ私のお仕置きフェイズは終了してないわ。」 ずっとゆかりんのターン状態。もうこうなると止まりません。 「ふふっ。饅頭ごときが私に向かってババアだの、加齢臭だの、靴下が臭いだの、30にもなってフリフリ着るとかwwwだのよくも まあ言ってくれたわね。その代償高くつくわよ。」 後半はいっていないような気もしますが。 「だれが・・・だれがだづげで・・・」 「安心しなさい。殺しはしないわ。ただ少し無知無学なあなたに世間の常識ってものを教えてあげるだけよ。この紫お・ね・い・さ・ん、がね。」 「ゆべぇええええ!!!まりさのあんこさんかぎまわざないでぇえええ!!!」 傘をまりさのあにゃるに突き立てたまま、まりさを持ち帰る紫社長。 当然まりさの餡子は傘の先端でかき回されます。激痛のあまり悲鳴を上げ続けていますが紫社長は全くお構いなしです。 通行人もまったく気にしていません。ボーダー商事の奇行にいちいち驚いていたら幻想町では生きていけないのです。 ゲスまりさはこの後どうなってしまうのでしょうか。まあどうでもいいことですが。 そんなある日、群れの隣にある公園を散歩していた長てんこは一人のお兄さんに出会います。 モヒカン頭。裸革ジャン。無駄にヒャッハーと叫ぶそのさまは正に虐待お兄さん。 ズキゥウウウウウウウウン。 一目でてんこはそのお兄さんに恋をしてしまいました。 ゆほっ、いいお兄さん。思わずそう口にしてしまうほどです。 お兄さんもてんこが気に入ったらしく革ジャンをはだけながらこう言いました。 「ヒャハないか?」 ヒャハないか?それは虐待お兄さんがドMてんこを虐待に誘うときに使う言葉。 いじめられるのが大好きなてんこは思わずホイホイついていきます。 連れてこられた場所は公衆便所の男子トイレ。ここなら誰にも見られずにすみ邪魔も入りません。 「ヒャッハー!!!いいのかいッ?ホイホイついてきて。俺はノンケだって構わず虐待するようなやつなんだぜ。」 「こんなことはじめてだけど・・いいの。てんこ、おにいさんみたいなひとすきだから。」 「ウヒャッハー!!!うれしいこと言ってくれるじゃないのッ。それじゃあとことん喜ばせてやるからな。」 「お兄さん・・・」 「ヒャッハー!!てんこは虐待だッ!!!」 言葉どおりお兄さんは凄いテクニシャンでした。てんこは全身に与えられる激痛に身を震わせてもだえています。 この日以来長てんことお兄さんは良く会うようになりました。 そんなある日のこと、群れにある異変がおきました。 長てんこが自分の巣から出てこないのです。当然心配する群れのゆっくり達。 「おさ!!おねがいだからでてきてね。みんなしんぱいしてるわよ。」 「ゆっくりしないででてきてね。」 巣の前で長に出てくるよう呼びかけ続ける群れのてんこ達。しかし長てんこは一向に出てこようとしません。 中に入ろうにも枝や石を敷き詰めたバリケードがはってあって中に入れなくなっています。 「しょうがないわ!!ばりけーどさんをこわすわよ!!」 巣のバリケードにむかって体当たりし始めるてんこ達。数回体当たりするとバリケードが壊れ中に入れる程度の隙間ができました。 「おさ、だいじょうぶ・・・・ゆっ!?」 隙間から入る群れのてんこ達でしたが・・・・ 「どおしておさがにんしんっしてるのぉおおおお!!!」 そこにいたのは不自然にお腹の膨れた長てんこ。どうみても胎生にんっしんっしています。 「おさ、だれにすっきりーされたの!?」 「わかった、このまえきたれいぽぅありすね。なんてうらやましい・・・じゃなくてけしからんのかしら。」 「てんこがいってとっちめてくるわ!!そしててんこもれいぷっぷされてくる!!ハァハァ。」 「ちがう。ちがうのよ。わたしがにんっしんっしたのは・・・」 「ヒャッハー、話はすべて聞かせてもらった!!そこから先は俺が話そうッ。」 「ゆ!?おにいさん・・・」 長てんこは驚きました。そこにいたのはあのモヒカンお兄さんだったのです。 「ヒャッハー、それは俺の子なんだッ。そうだろ、てんこ。」 「・・・・・・・・」 「済まない、てんこ。俺が昨夜ムラムラして、下半身のオンバシラから出るケフィアをかけたばっかりに・・・まさかこんなことにな るとは思わなかったんだ・・・」 そうお兄さんとてんこは昨日の夜も会っていたのです。今日は仕事が休みなので昼間から来て今回の騒ぎにあったのです。まあ確かに 人間と不思議饅頭との間に子供ができるなんて普通思いもしませんが。 「・・・・・・・・」 「責任は取るつもりだ。たのむてんこ、俺と一緒になってくれ!!」 「だめよ、おにいさん・・・」 「ヒャハッ!?」 それまで黙っていたてんこが口にした拒絶の言葉にとまどうお兄さん。 「てんこはこのむれのおさなのよ・・・むれのみんなをおいてじぶんだけゆっくりはできないわ・・・」 「そ・・・そんな・・・」 ガクンと肩を落とすお兄さん。落胆のあまり、自慢のモヒカンもひしゃげ、真ん中わけのようになっています。 「どうしたらいいのかしら・・・」 「ゆう・・・」 困り果てる群れのてんこ達。ゆっくりと人間の子供はどちらも愛し合っていなければできない奇跡のはず。 愛し合う二人が引き裂かれることはゆっくりできないことです。 でも群れを大切に思う長てんこをむげにはできない。まさに板ばさみです。 「二人とも、ちょっとまってね!!」 その時群れの後方から大きな声がしました。 「ゆぅ、ちょっとみんなそこをどいてね。」 「ゆっ!!ちょうろう!!」 そこにいたのは長老てんこでした。慌てて道を開けるてんこ達。 もう10年以上生きているので、ゆっくりとしてはかなりの高齢ですが、体中のいたる所に傷痕、右ほほには銃創まであり、まるで死 線を何度も潜り抜けた歴戦の軍人のような顔つきです。 ゆっくりあっきゅんの群れに単身殴りこみをかけ3日3晩虐められたり 虐待お兄さんと100人組み手を行い、1週間ぶっとおしで虐待されたり ヤクザに虐められる為に事務所でおうち宣言して拳銃で撃たれたこともあるという、数々の武勇伝をもつ長老てんこ。 長てんこの育ての親でもあり、この群れの創始者でもあります。 「長・・・あなたは間違っているわ。そんな方法じゃ誰もゆっくりできないわ。」 「ちょうろう・・・てんこだっておにいさんとわかれるのはつらいわ・・・でもてんこにはできないわ。むれのみんなをほうちぷれいしてじぶんだけゆっくりしようなんて。」 放置プレイ、それはてんこ達にとって愛でお兄さんと同じくゆっくりできない言葉。 「そうね。確かにそれはゆっくりできないことだわ。でもあなたはもっと大切なものを放置プレイしようとしているのよ。」 「ゆ!?たいせつなもの?」 「それは貴方の・・・メスブタとしてのゆっくりよ。」 「メスブタとしての・・・ゆっくり・・・」 「貴方は今までのゆん生をすべて長の勉強とお仕事ですごしてきたわ。だからメスブタとしてのゆっくりを知らない。これは長老の責任でもあるわ。群れの長としてのゆっくり、それが貴方にとってゆっくりだとずっと信じてきた・・・」 遠くを見るような目をする長老てんこ。昔を思い出しているのでしょうか。 「でも今日お兄さんを見る貴方の目を見てそれが間違いだと気づいたわ。あなたはメスブタよ。どうしようもなく。ご主人様のお仕置きを物欲しそうに待つ卑しい卑しいメスブタなのよ。」 そう言うとスゥっと長老てんこは大きく息を吸いました。 「てんこ、お兄さんの所へ行きなさい。飛べないブタは只のブタなように、ご主人様のいないメスブタも只のブタなのよ。」 「でも・・・てんこはまだ・・・おんがえししてない・・・」 搾り出すように言う長てんこ。その顔は涙でグシャグシャです。 「バカ・・・親にとって一番の恩返しは貴方がゆっくりすることよ。」 ニッコリと笑う長老てんこ。その頬にも涙がつたっています。 「ありがとう、長老。ここから先は俺の仕事だ。」 いつの間にやらお兄さんがすぐ後に立っていました。モヒカンも雄雄しく復活しています。 「俺だけのメス豚になってくれ。てんこ。絶対におまえをヒャッハーしてみせる。」 静かに、だけどはっきり力強くプロポーズするお兄さん。 「はい・・・ごしゅじんさま・・・」 その熱い思いに長てんこもまた答えます。 「めすぶたよぉおおお!!!おさもちょうろうもさいこーにめすぶただわぁあああ!!」 「おにいさんもすてき!!さいこーにいかした、ぶたやろうだわ!!」 「おしゃがいにゃくにゃるなんてさびしいよ!!でもおしゃがめしゅぶたになるためにがまんするよ!!」 大興奮の群れてんこ達。みな感動のあまり泣いています。 「ヒャッハー!!おまえらだってメスブタだぜ!!!おまえらみんなメスブタだ!!ここはメスブタの群れだ!!」 「さあ、みんなであのおうたをうたうわよ。めすぶたなおさのために!!」 「ヒャッハーあの歌だな!!俺も歌うぜ!!」 おばちゃんてんこが音頭を取ります。てんこにとって歌とはひとつしかありません。 「なにをされていいわ。きもちがいいならー。」 長老てんこの歌声が 「かんじるいたみ、すべーてあまくはげしくー。」 おばちゃんてんこ達の歌声が 「きょうかいしにゃい。」 子てんこ達の歌声が 「反省もしない。ヒャハッ」 お兄さんの歌声が 「ようしゃない。おしおーきが、いますぐほーしい。」 長てんこの歌声が 「なぶられーたかまりゆく、きらめーく、うちょうてんへー」 みんなの歌声が一体となり見事なハーモニーを奏でました。 えっ?イオ●ス?有頂天マゾヒス●ィック? 何をいってるんですか?これはてんこの群れの歌ですよ。例え似たような歌があっても偶然です。 そして一週間後。 お兄さんの家で、てんことお兄さんの待望の赤ちゃんが誕生しました。 「ゆっきゅりいじめちぇちぇっね。」 一匹はてんこそっくりの赤てんこ。そしてもう一匹は・・・ 「ゆっきゅりひゃっはーしちぇっちぇね。」 「ゆっ・・・このこ・・・」 「ヒャハッ・・・・」 「ひゃっはーはひゃっはーだよ。ゆっきゅりひゃっはーしちぇっちぇね。ひゃは。」 あとから産まれた赤ゆっくりにてんこもお兄さんも目を丸くしました。 顔こそ普通のゆっくりですが髪の毛がお兄さんと同じモヒカンになっています。 ヒャッハーと無駄に吠えたりする所もお兄さんそっくり。 どうやらてんこのゆ伝子とお兄さんの遺伝子が混ざってこのようなゆっくりが産まれたようです。 自分のことをひゃっはーだと名乗ったのでゆっくりひゃっはーと名付けました。 「ひやっはー!!すぃーでばくそうだぁああ!!」 お兄さんに買ってもらったすぃーに乗ってご機嫌なひゃっはー。家の芝生をを爆走中です。。 ちなみにすぃーはお兄さんの手でハーレー型にカスタマイズされていて。 2匹が産まれてもう1ヶ月がすぎました。最初は慣れない飼いゆっくり生活にとまどった所もあるてんこでしたがいまではすっかり慣 れてお兄さんの家族との仲も良好です。 「ひやっはー!!おねいちゃんをぎゃくたいだぁああ!!」 「ハァハァ。もっとやってね。もっとすぴーどをあげてね。」 すぃーには姉てんこが糸で括り付けられおり、とても楽しそうに引きずられています。 仲睦まじい兄弟の光景です。いつまでも見ていたいものですが 「虐男、そろそろ出ないと会社に遅刻するわよ。」 現実に引き戻す母の声。今日は日曜ではなく平日なのです。 「こんなに可愛いてんこをてごめにするとはお前も隅に置けないなぁ。」 「お兄ちゃんのエッチー。」 ニヤニヤと笑いながら冷やかす父と妹の虐子。これで冷やかされるのは何度目でしょうか。 ちなみに家族全員お兄さんと同じモヒカンです。 「ヒャハッ。やめてくれよ父さんたち・・・」 「はっはっはっ。照れることはないぞ。父さんも昔はよく野生のきめぇまるをれいぷっぷしたものだ。おかげでついたあだ名が幻想町 のれいぱーありすだ。男はそれぐらいしなくちゃな。」 やたら誇らしげに話すお父さん。どう考えても威張ることではないのですが。 「もう父さんたら・・・会社にいくよ。」 照れくさくなってその場から退散するお兄さん。それをてんこが見送ります。 「おにいさん、ゆっくりいってらっしゃい。」 「ああ。いってきます。」 愛車のハーレーにまたがるお兄さん。てんこの見送りを背に会社にゴーです。 「ヒャッハー!!ハーレーで通勤だー!!!」 違法改造ハーレーで爆音をとどろかせながら会社に向かうお兄さん。ちなみにモヒカンが崩れないようノーヘルです。 どうみても道路交通法違反ですが関係ありません。ここ幻想町では常識や法律にとらわれてはいけないのです。 そう緑の腋巫女も言ってました。 「ヒャッハー!!到着だー!!!」 制限速度を100キロ程オーバーして5分ほどハーレーを走らせているとお兄さんの勤め先ボーダー商事に着きました。 モヒカンなのにサラリーマンなの?と思う人も多いかと思いますがボーダー商事は服装、髪型は完全に自由。 モヒカンだろうが罪と書かれた覆面をつけて仕事しようがフリーダム。副社長がクールビズと称して全裸で社内を歩き回っても誰も文 句を言いません。社の外にでても、ああ、またボーダー商事かと思われるだけです。 そもそも紫社長自身がいい年して少女趣味なフリフリのドレスを着て出社しているので文句を言える立場ではありません。 「ぶひぃー・・・」 「ヒャハ?ゴミ捨て場のほうから何か聞こえたような・・・気のせいか?」 何かゴミ捨て場から声がしたような気がしたのですが・・・ 「まあいいか。ヒャッハー、今日もお仕事だー!!!」 雄たけびをあげて気合をいれるお兄さん。今日も元気にお仕事です。 一方そのころゴミ捨て場では・・・ 「ぶひぃー・・・まりさはぶたです・・・いやしい、いやしいめすぶたです・・・」 其れはゴミ袋のなかでつぶやき続けます。まるで壊れたラジオのように。 「ぶひぃー・・・まりさはぶたです・・・ゆかりさまのめすぶたです・・・ゆかりさまはババァなどではありません・・・えいえんの じゅうななさいです・・・ゆかりさまは、かれいしゅうなどではありません・・・しょうじょしゅうです・・・あしもなっとうくさく などありません・・・じゃすみんのかおりです・・・ぶひぃー・・まりさはぶたです・・・いやしい、いやしいめすぶたです・・・」 この数ヶ月間、紫社長に教育と称してありとあらゆる苦痛を与えられた其れはもう完全に自我を失っていました。 焦点のあわない目をした其れは、いつまでもいつまでもそうつぶやき続けていました。 あとがき いつもご愛読ありがとうございます。長月です。 今回はてんこを主人公にした愛で系ギャグにしてみたのですがいかがだったでしょうか?コメントでご意見、ご感想いただければ幸いです。 追伸 絵本あき様ごめんなさい。 挿絵 by嘆きあき 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編) ふたば系ゆっくりいじめ 357 ゆっくり Change the World(出題編2) ふたば系ゆっくりいじめ 391 ゆっくり Change the World(解答編) ふたば系ゆっくりいじめ 400 あるゆっくりできない2匹の一生 ふたば系ゆっくりいじめ 441 てんこがゆっくりするSSさん ふたば系ゆっくりいじめ 457 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ ふたば系ゆっくりいじめ 476 ゆっくりを愛でてみた ふたば系ゆっくりいじめ 511 れいむと幸せを呼ぶ金バッジ ふたば系ゆっくりいじめ 528 としあき博士のれいぱーありす矯正計画 長月の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る も、もしかしてく●み●テク(^ω^#)ひえっピチューン -- 2018-01-08 18 40 43 鉄砲をゼロ距離発射でやればいいのに -- 2016-09-03 02 20 38 事務所でおうち宣言wwwwwていうかどうやって入ったwwwww -- 2016-02-20 22 24 09 ヒャハないかww -- 2015-08-20 12 55 12 ある意味最強のゆっくり -- 2015-07-05 10 28 46 てんこちゃんは俺がいじめてやるww(放置プレイで) -- 2014-05-21 21 59 31 人類にははやすぎる -- 2014-03-27 23 29 07 すげぇ胴付きてんこ飼いたいww -- 2013-09-21 23 53 49 ゆwwwかwwwりwww -- 2013-09-21 23 51 59 イオシスwww -- 2013-03-22 20 58 22 長老の武勇伝が普通にすげえwwww -- 2013-01-31 17 31 33 ふむ・・・おもしろい・・・とか半笑いで読み続けてたけど虐男の妹もモヒカンでクッソ吹いたwww -- 2012-12-24 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